サシバ 2022~2023越冬

やまさに

2023年04月26日 14:28

個人的な印象を含めた記録なので情報の精度はイマイチかもしれません、ご了承ください。

場所:本部町
初鳴き 10・3
北上(推定) 3・22 

今シーズン、近所での居つきは確認できませんでした。
初鳴き確認から年内、居ることは居るのですがごく散発的で、別々の個体が代わる代わる飛来しているようでした。警戒心や留まるポイントから、2,3羽だと思います。
狩りは確認できませんでしたが、狩りのできる電柱に糞の後があったので少しは狩りをしていたようです。

年明けから飛来する日が増えました、秋からの個体とは違うように感じました。年明けに餌場を放棄した去年とは逆パターンです。それでも1日1時間も滞在していませんでした。
見た限りでは用心深い個体とそうでない個体の2羽がいる感じですが、鳴きあっているのを聞くと3羽いたようでした。

2月も同じようで、気まぐれに様子を見に来るような感じで、熱心に狩りをしている様子はありません。

3月になると、盛んに狩りをする姿を見ることができました。さすがにこの時期だけは狩りに専念していました。次の餌場に移動するまで私も外に出られません。
胸の模様から判断するとまだ若い個体のようですし、低いところから狩りをしたがるので、狩りはあまり上手では無さそうです。3月はこの1羽だけがウチのそばの場所を占有していました。

3月22日、飛び立ったようです。
だいたい例年どおりです。

<気象庁のデータ>
日付  最大風速
3/20 曇 3.8 南東
3/21 曇→雨 8.9 南
3/22 雨→曇 9.9 南
3/23 曇 8.9 南南西
3/24 曇 5.4 南西

3月半ば頃は暖かい日が続き、南風が吹いていたのでもう渡ってしまったかと思いましたが22日午前中まで姿を見ることができました。
3月31日の16時前に町でサシバの鳴き声を聞き、4月1日の朝に飛んでいる姿を確認しましたが、これは渡りの通過中のサシバが1泊したのでは?と思います。

例年最後に鳴き声や姿を確認するのが午前中なので、飛び立つのはお昼以降でそれほど長距離の移動はしないのかもしれません。

雑感
今年は、家から観測できるエリアを複数の個体がシェアしているような感じで、個体ごとには散発的にしか確認できませんでした。これは各個体の狩り場のエリアがそれぞれ広く、ウチのエリアはサブ以下の餌場だったということでしょうか?つまりこの辺りで越冬したサシバの数が少なく密度が低かったのかもしれません。

環境保護を叫ぶ人はいつも「減った減った」と危機感を煽るような発言ばかりしているように聞こえるかもしれませんが、サシバなど猛禽が増える要素が見当たらないので仕方のないことだと思います。
残念ながら、ネオニコチノイドやグリホサートなど昆虫や植物を無差別に殺してしまう経済効率重視の農薬の使用や、長年蓄積されつつある化学物質、人類の活動範囲の拡張など様々な状況から、サシバが減少する要素しかありません。

この先多少の上下はあれどもヒトの活動の影響で急速に絶滅に向かっているといって間違いないと思います。
自然環境下で絶滅した後に、動物園や保護施設のマスコットキャラクターとして描かれたり、縫いぐるみになり過去の美しい自然の物語の一つになってしまうと思うと大変寂しい気分になります。

現在の遺伝子工学の技術をもってすれば絶滅した動物を保護環境下で復活させることはできるかもしれませんが、同じなのは見た目だけで今生きている動物には成り得ません。
隔離環境で人間の赤ちゃんにエサを与えて成長させても、今の私たちと同じ行動ができないのと同じです、これは施設で育ったイルカやゾウに社会性がなかったり、生殖を拒否したり、生まれた子供を殺してしまったりする事例を見れば疑いようがありません。
しかも、それは人間が見てわかる行動だけの話で、何が違うのか?すら分からない違いも沢山あると思います。
お話が大分反れてしまいました申し訳ございません、今回の記事はここまでです。

この春は昨年と同様アリがまた大群で押し寄せてきて大変なのですが、有効な方法を見つけたかもしれないので、そのうちシェアさせていただけたらと思います。

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