シークヮーサーの立ち枯れ 除草剤にまつわる

やまさに

2020年10月08日 20:56


今回の記事は解明されていない事象に対して、ごく個人的に勘ぐった感想です、話半分くらいに読んで頂けたら幸いです。

先日、種苗法の勉強会というのに参加させていただきました。
種苗法の内容ありきで、その先、地元で連携し陳情書の提出までの具体的なお話が聞けました。多品目栽培による病害虫の抑制など興味深い話も聞けて大変勉強になりました。ありがとうございました。

種苗法については山本太郎が分かりやすく説明している動画を見つけました。興味のある方は暇なときにでも、、。
https://www.youtube.com/watch?v=JrDu8ph5sIU

そして、やんばるのシークヮーサーの立ち枯れについても少しお話がありました。この問題は多くの人が知るところで、県議も現地視察に入っています。興味をもって話を聞いていると、以前から原因不明であり、木酢や炭などを投入して様子を見ているうちに、なんとなく回復するという、、
・・・結局原因を特定できずにいるようです。

これは原因が判明したら都合の悪い何かがあるのでは?と思ったので、半端で貧弱な知識で「除草剤ご遠慮ください」の名に恥じない邪推を書かせていただきます。

本島北部に住んでいれば知っている方も多いと思いますが、シークヮーサー果樹園は雑草管理に除草剤を撒くのが普通です。
斜面の草刈りは危険なので除草剤を使わざるを得ないそうですが、平地だろうがなんだろうが公道からイスノキの向こうにある果樹園までバッチリ撒いてあります。むしろ除草剤を使っていないシークヮーサー果樹園を私は見たことがありません。

過去記事 土に何日残るの? グリホサートによる土壌の汚染1 で触れましたが、グリホサート系除草剤は金属とキレート結合して表土に長期間蓄積しますが、何年も繰り返し除草剤散布を続けていれば、分解されずに大量に蓄積した成分が少しずつ土中に浸透し、農作物は土中の金属を利用しにくくなるのではないでしょうか?

2020/10/10加筆
この過去記事にある実験は、植物のない植木鉢に散布した科学警察研究所のものですが、グリホサート系除草剤の特性は成分が葉から吸収され根まで届いて枯れるので、現実には実験よりもはるかに早く地中に到達する可能性が高いと思いました。
特に、クワやギンネム、ナガバハリフタバムグラなど根の深い植物の場合は、シークヮーサーの根まで容易に成分が到達する可能性は高いと思います。雑草の大きく育った果樹園に除草剤を使うと地中深く成分が蓄積し、大きくなる前に頻繁に散布している果樹園ほど地表に蓄積していると予想します。

金属は生物にとって重要な役割を果たしています。
特に鉄は大きな役目を果たしており、鉄がないと植物は栄養を吸収できなくなります。
そのために、例えばムギは根っこからムギネ酸という物質を出して、酸で土中の鉄分を溶かして利用します。コンブは腐葉土で作られたフルボ酸鉄がないと鉄を上手く取り込めません。
ヒトをはじめ多くの動物は、赤血球に含まれている鉄で全身に酸素を供給しています。もし何かの魔法で急に人体から鉄が無くなったらほぼ即死だと思います。

被害を受けた果樹園は、木酢や炭を撒いて様子を見ると言っていました。木酢は鉄を溶かしますので、土壌に普通にある鉄がイオン化された二価鉄になれば植物は利用できます。
炭にしても、赤潮や磯焼けのある海に鉄炭団子を投入すると、やはり二価鉄になり海藻が繁茂し海が蘇るそうで、これは宮城県気仙沼のカキの養殖家、畠山重篤の著作「鉄は魔法使い」「鉄で海がよみがえる」に書かれています。

また、キレート結合したその他の金属を分解するにも鉄が一役買っているようなので、まず二価鉄にしてあげることで、グリホサートとキレート結合した亜鉛などミネラルを植物が使えるようになるのかもしれません。

そんなわけで「やはり原因はグリホサート系除草剤だ」と勝手に思い込んでいます。

しかし、日本政府の方針「強い農業」を育てるためには、農薬は絶対不可欠です。中でも遺伝子組み換え作物といえば90%は除草剤耐性作物のことであり、日本はそのような大豆など積極的に輸入しています。ラウンドアップが危険であってはならないのです。

そのラウンドアップを開発・販売するモンサント社(現バイエル社)と業務提携をしている住友化学は、自民党に3600万円の企業献金を毎年のようにしています。元会長 故・米倉弘昌さんは経団連の会長を4年以上務めていた大物です。この日本の農薬の雄 住友化学は国政に対してかなり強力な発言力を持っているはずです。

また、農協はJAPOP甲子園という独自の大会で、ラウンドアップ販売量の多い店舗を表彰するほど力をいれています。
ラウンドアップを沢山購入した農家から優先的に作物を買い取る地域のJAがあるとの噂も聞いたことがあります。

総理大臣はキレートのキの字も知らないと思いますが、農林水産省やJAの方はグリホサートの特性をよく知っているはずです。鉄をはじめミネラルがどれほど農作物にとって大切かも知っているはずです。
畑で何かあれば、農作物と取扱商品の因果関係にいち早くピンとくるのではないでしょうか、それを知らなければ次々農薬や殺菌剤などを販売することはできません。

また、沖縄県には除草剤に疑問を持つ議員はほとんどいないと思うので、農家やJA、農林水産部の職員からの話を鵜呑みにして終わりだと思います。
自民県連やJAから沢山票をもらっている議員は農薬の話などできないでしょう。

そのようなことを考えていると、

除草剤散布に邁進してこそ県経済の発展があるのだ「除草剤は安全なんだ!なぜならJAで売ってる!」「観光という錦の御旗に便乗して新しい道路に無駄な植え込みをジャンジャン作って除草剤をもっと撒こう!」と、除草剤による被害が特定されたら都合の悪い政治家と土建屋、地元JA~農林水産省まで、いわゆる偉い方々の圧力があるのでは?

被害農家の農薬や肥料の使用履歴、土壌成分の分析、フザリウム菌などの土壌細菌の専門家を召喚したり、やるべき事は沢山あると思いますが、シークヮーサーではなく、農薬という基幹産業のためにあえて原因追及はしないのでは?

と邪推をして、時が経つのも忘れてしまいます。
半端な知識でこじつけた私見ですが、当ブログとしては除草剤による農作物への影響は想像せずにいられず、いい加減なことを書いてしまい申し訳ございませんでした。

しかし、もし、、
たとえば鉄ではないにしても、カドミウムやマンガンなど別の金属キレート、或いは土壌細菌のバランス異常や病原菌など、グリホサート系除草剤が原因であることが判明したら、是非、条例でグリホサート禁止にして頂きたいです。

最後になりましたが、
画像はシークヮーサーではなく、グレープフルーツとシロオビアゲハの幼虫です。話半分の記事には微妙にズレた画像が似合うかと思いましたが、、解りにくいし、別にどっちでもいい感じになってしまいました。


参考 
「鉄は魔法つかい」 畠山重篤
本部町立図書館
カーリルローカルにて確認
北中城・北谷・うるま・宮古島・沖縄・浦添・嘉手納・恩納・那覇・名護・宜野湾・県立図書館・石垣

「鉄で海がよみがえる」 畠山重篤
本部町立図書館

過去記事
土に何日残るの? グリホサートによる土壌の汚染1
https://josouzaigoenryokudasai.ti-da.net/e11689643.html

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