名護東道路延伸 その0.経済競争の激化と子々孫々続くリスクとコスト

やまさに

2024年06月30日 13:11

名護東道路延伸 その0.経済競争の激化と子々孫々続くリスクとコスト
名護東道路延伸 その1.お金は落ちてこない
名護東道路延伸 その2.環境の劣化、災害リスク
名護東道路延伸 その3.自然は金の延べ棒 おしまいに


名護東道路延伸のアンケートがきました。北部国道事務所のHPにも出ているので、怪しいものではなさそうです。
https://www.dc.ogb.go.jp/hokkoku/press/2024/240430/m_web_q.html
参考資料
https://www.dc.ogb.go.jp/hokkoku/press/2024/240426_nagohigasiensiniken.pdf

しかし、この道路で経済は発展するかもしれませんが、今本部町や今帰仁村で暮らしている人の経済状況が良くなるかと言われれば、ちょっと違う気がしました。

同封されたプリントをみると、経済効果や災害リスク軽減といったメリットばかりが書いてあり、デメリットやリスクについて何も書かれていません。
なんだか微妙な知り合いに旨い投資話を持ちかけられたような気分です。

今の日本で当たり前とされている新自由主義的な経済の下では、このような経済効果を謳った事業は「より厳しい市場原理に晒し淘汰圧を高めて、貧しい人を追い出してしまえば裕福な人だけが残り、町は豊かになります」という篩(ふるい)がけを意味しています。
新自由主義なんてちょっと堅苦しい言葉を使いましたが、新自由主義とは「儲かるは正義!儲からないは悪!命や健康を犠牲にしてでも、もっと稼げ!もっと欲しがれ!全てのモノに値段をつけろ!」という、とてもマッチョな経済思想で、日本やアメリカでは当たり前の考え方です。

今回の道路建設の儲け話は、リスクの説明もせずに危険な賭けをさせて最終的に勝ち残ったほうが正義、それが本部町や町民でなくてもいい、、、ということだと思います。。
このプランを考えた人もリスクなど考えもしていないのでしょう。目的は経済発展であり、格差拡大や森林破壊、個人の幸せなんて興味ないですから。

厳しい淘汰圧をかければ優れた者だけが残る。というこのマッチョな考え方は、かつてワタミフーズの渡辺社長も言っていた気がします。「社員同士で競争させろ」「365日24時間死ぬまで働け」と、、、。結果的に本当に過労死者を出してしまい社会問題になっていましたが、、。

結局、この恩恵を受けるのは、本部町内にある巨大ホテルと「美ら海水族館まで○○分!」とアピールできる中南部のホテルだけではないでしょうか。いま本部町で「美ら海水族館まで○分!」という地の利を生かした観光業者様にとっては強力なライバル出現の予感です。
一方、維持管理費は国か県が出すのでしょうが、道路がある本部町に残るのは開発で破壊された自然環境と生活環境の変化や災害などのリスクとそれを防ぐためのコストだけ、、な気がします。

というわけで、
多くの皆様に新道路建設におけるリスクなどをよく考えて是非アンケートを提出していただきたく、ゴチャゴチャと書いていたら長くなってしまいましたが、アンケートの締め切りも7月12日と迫っているので、長いまま分割してアップさせていただきます。

名護東道路延伸 その0.経済競争の激化と子々孫々続くリスクとコスト
名護東道路延伸 その1.お金は落ちてこない
名護東道路延伸 その2.環境の劣化、災害リスク
名護東道路延伸 その3.自然は金の延べ棒 おしまいに


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