除草剤は安全?

除草剤は安全?

除草剤にはいろいろ種類がありますが、除草剤を含めた一般的な農薬すべて、安全性の証明はできません。

ならば危険でしょうか?おそらく危険です。

なぜこんなあいまいなのでしょう?
それにはいくつも理由がありますが、世界で最も有名で安全とされる最高の除草剤ラウンドアップを例に大まかに書きます。

もっとちゃんとした記事は沢山ありますが、勝手にリンクを貼るのも気が引けるので紹介だけで失礼します。

デトックスプロジェクトジャパン 
ラウンドアップ/グリホサートの人体への影響 印鑰 智哉
世界中が禁止するラウンドアップ 余剰分が日本市場で溢れかえる 長周新聞
除草剤グリホサートの毒性 環境脳神経科学情報センター 木村黒田純子
グリホサート関連年表

などなど、、どのサイトもそれぞれとても詳しく書いてあります。



まず、最初にお断りしないとならないことは、研究や発表は日々更新されてゆくものなので、今の私が知っている範囲での情報です。もし間違いや最新情報などございましたら、是非ご教授願います。

では、おおまかながら理由を書きます。

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1・企業秘密
2・臨床試験
3・有害性の評価
4・毒性試験


1・企業秘密
農薬は何が入っているか解りません。
主成分などは書かれていますが、全て知ることができないのは企業秘密というやつです。これでは安全性の証明は絶対にできません。


2・臨床試験
安全性を証明するには必要なことです。医薬品の場合、厳密なデータと厳しい審査のあと臨床試験をしますが、農薬はこれに該当しません。


3・有害性の評価

ハザード評価 有害性の有無 IARC
リスク評価 有害性×暴露量 EFSA、WHO、EPA、食品安全委員会

 略称
 IARC 国際がん研究機関
 EFSA 欧州食品安全機構
 WHO  世界保健機構(一定の条件下では発がん性を認めている)
 EPA  アメリカ合衆国環境保護庁
 

ハザード評価 : とにかく毒かどうか?
リスク評価  : これくらいなら大丈夫だよね?

リスク評価はヒトが本来摂取する必要のある食物などに含まれる有害物質を「これくらいなら、、、」と評価するべきものです、農薬はヒトに別に必要ないので、ハザード評価をするべきです。

よって、ハザード評価を採用しているIARCが適切です。2015年IARCではグリホサートを2A(5段階で2番目「ヒトに対しておそらく発がん性がある」)としています。


4・毒性試験

農薬の毒性試験は農薬原体だけです。ラウンドアップの場合、農薬原体(グリホサート)の毒性試験の評価だけで、農薬製剤(ラウンドアップ)では試験の必要はない、ということです。

ラウンドアップマックスロードの主成分グリホサートは48%です。

それ以外の成分では、15%含まれている添加剤の1つ、POEA(ポリオキシエチレン牛脂アミン)という界面活性剤があります。これは細胞を破壊する性質があり、さらにグリホサートの毒性を上げるようです。ヒト胎盤由来細胞実験では、100倍も毒性が上がったという報告があります。その他にも様々な添加剤が使用されているようですが、企業秘密により公表されていません。

ラウンドアップに限らず農薬全般おいて、その秘密の相乗効果こそがポイントのようです。この相乗効果を利用して、農薬メーカーはユーザーと株主のため、最小限のコスト、最大限の効果と利益を目指し、ギリギリの安全性で勝負しているのが現状のようです。

もしかしたら主成分のグリホサートは脇役で、主役は公表できないほど危険な薬剤が入っているのでは?と容易に想像できますが、そこは企業秘密なので、何も知らない私達は推測することしかできません。

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 大まかに書いても、文字数が嵩んでしまいましたが、だいたいこんな理由があるため、ラウンドアップに限らず農薬は危険だと言って良いと思います。

 特に「殺す目的」に使われる除草剤や殺虫剤は身近なわりに毒性が高く、流通量も多いので、自然環境にも大きな脅威となりますが、ヒトへの危険性ほど実験やデータは少ないようです。いつかそちらも書くことができたらと思います。

 〆に、現時点でラウンドアップについて解ってきている報告の主なものをあげておきます。


主な報告

★ヒト
発がん
自閉症などの発達障害
生殖系への影響、妊娠期間の短縮
パーキンソン病
急性毒性(皮膚炎、肺炎、血管炎)
呼吸困難(自殺のケース)
突発性食道破裂(自殺のケース)

★動物実験
発がん
DNAの損傷
発達神経毒性
腸内細菌叢の異常
NMDA型グルタミン酸受容体への影響
金属キレート化
内分泌かく乱作用と生殖毒性
次世代影響(エピジェネティックな変異)


 専門用語などよく解らないものもありますが、急性症状は別として今日除草剤を撒いて明日死んだり癌になったりはしません。小さな生物は即死だと思いますが、大型の生物は抵抗力もあり蓄積する容量が大きいので先に寿命が来るかもしれません。

 しかしリスクのあることを知っているに越したことはありません。あと300年後の世界の人々は今の化学物質の扱いをどのように見るのでしょうか、、

 かつて「奇跡の鉱物」と言われたアスベストや、ノーベル生理学・医学賞を受けたDDT、「未来のエネルギー」といわれた原子力発電、、、農薬となれば使用禁止になった物質は数知れず、、、

 人類は多くの過ちを繰り返し、自らの棲み家である地球に甚大を被害を与えてきました。そろそろ学ばないと、300年先すらないのかもしれません。


参考
「木村黒田純子 除草剤グリホサートの毒性 環境脳神経科学情報センター」


タグ :除草剤

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