2023年まとめ(2)

2023年まとめ(2)

2023年まとめ(1)はこちらです
https://josouzaigoenryokudasai.ti-da.net/e12695051.html

前の記事では、2023年の違反散布の状況などを書かせていただきました、ここでは個人的な雑感として健康と経済について書かせていただきます、参考でご紹介している書籍以外は、何かの役に立つとは思えないので、お時間ある方、暇つぶしにでも一読していただけたら嬉しいです。

画像は、ご近所さんからいただいたベゴニアです。このお花がどこから来たかは聞いていませんが、沖縄フラワークリエイション事業により美ら海水族館へ続く道でもよく利用されます。人間の都合で作られ、排気ガスに晒され、用がなくなれば処分されます。
お花を配置するために、毎回車線をつぶし交通の妨げになっている上、炎天下での作業はまるで罰ゲームショーのようです。命と労働力の使い捨てのようで見るに堪えませんが、全ては経済発展のためにみんなで我慢です。それを豊かさというのか、、は疑問ですが、、。

話は戻りまして、まとめ(1)の記事末で除草剤の問題や危険性を主張するサイトなどをご紹介させていただきましたが、これとは逆に、農薬の安全性や経済効率の素晴らしさを主張するサイトもあります。

農薬の毒性は検査や情報が足りず未知な部分もあるので、安全と言い切ることはできません。スマホの中の拡張子のよく分からないファイルを闇雲に消去したらどうなるのか判らないのと同じです。違うのは壊れるのが機械なのか?体なのか?だけです。
しかし、分からないゆえに、絶対に危険という結論も偏りすぎているかもしれません。どっちが正しいの?と判断に迷ったら、そのサイトの運営者や団体、重視していることに注目すると良いです。

代表的なものが農薬工業会です。名前の通りで迷いようがないですが、賛同企業をみると、農薬メーカーの名前がずらりと出ています、ここで農薬が危険だという話は出るはずがありません。売り上げが落ちれば業績も落ちる、配当が下がれば株価も下がることになります。もし同じ立場なら誰でも(正しく使えば)安全だと主張するでしょう。
それ以外のサイトでも、ビジネス色が強かったり、お金がかかっていそうなサイトは企業の利益や経済を大切にしているので農薬は厳しい検査や基準値があるので安全と主張します。ライター、ジャーナリストの方が書いている場合もありますが、どちらにしても安全性の根拠は「国に認められている」「微量なので問題ない」という理由です。
それに、国の規定では毒性の判断が主剤のみで製品での検査は必要ないことや、複合毒性、環境ホルモン毒性、発達神経毒性は考慮されていないこと、臨床試験がないことなどには触れていません。

パブリックコメントなどチェックしていると毎年何度も緩和される基準値からわかるように、国のスタンスは規制緩和です。安全だから緩和されたということで、これがまた彼らのいう「安全性」の裏付けになっていきます。
しかし米国への忖度は当然にしても、農薬メーカーには企業献金をして、関係省庁や政治への発言力の強いところもあります。これが農薬の基準値の緩和や利便性のアピールと無関係であるはずがありません。旨味が無ければ何千万円も寄付なんてしません。株主が納得しません。
よって、「国に認められている」というより「国に認めさせている」といった方が正しいかもしれません。
当然こういったサイトはお金がかかっているので、デザインもカッコイイです。

逆に、学者や市民などが主体のサイトでは、食の安全性や健康を重視しているので農薬は危険だと主張します。サイトを運営しても経済的な旨味が無いので、デザイナーやライターを雇う余裕はなく、デザインもちょっと野暮ったいかもしれません。
個人でやられている方も多く、中には情報が曖昧だったり、表現が極端だったりすることもありますが、その辺りはぜひ書籍で補完していただきたいです。書籍の良いところは作者や出版社の名前がついているので信頼性が高いです。SNSでコピペが広がっては消えていく情報とは重さが違います。
最近は、本文とは直接関係のないフリー素材のイメージ画像が画面いっぱいに表示されるわりに、必要であるべく画像も、作者の主義主張もなく「何のために書いたの?」と疑いを持ってしまうサイトも多いですが、なぜかそういうデザインが流行りのようでちょっと残念です。

いつも片方しか見ていない方は一度ちょっと調べてみていただけると、反対意見の人が何を大切にしているのかが分かると思います。
そこから先は除草剤が良いのか悪いのか?経済なのか健康なのか?個人の価値観によりますので、他人がなんのかの言うことはできませんが、、、。
月並みですが、私は経済よりも健康のほうが圧倒的に大事だと思っています。

経済に関しては、今の資本主義のスタイルは弱肉強食が強すぎて、世界中で生存競争のバトルロイヤル、つまり奪い合いの状態に見えます。高度な社会性を進化させてきた私たち人類が奪い合いをしたら、最後は全員が負けてしまいます。

皆さんは、こういった弱肉強食の経済という土俵でどれだけ勝算がありますか?
お金の力で何でも言うことを聞かせる立場ですか?お金のために我慢しなければならない立場ですか?
この国では、コスト削減のために人件費の安い海外で生産させたり、外国人労働者を「使う」のは当たり前のことですが、日本企業でも外国人株主比率が高ければ、日本に居ながら外国人労働者として「使われている」とほぼ同義です。
外国人株主比率が高くて有名なところでいうと、富士火災海上保険88%、日産自動車69%です。日本の会社で働いていても、お金のために外国人の言うことを聞かされる立場です。
「今日は上場企業の株を何%買ったよ~!」というレベルの人なら「経済が大事!」と主張するのも分かりますが、実際は上場企業の正社員になったりして本社勤務になって喜ぶくらいが、私たち庶民の経済的な実力です。とてもじゃないけど、経済優先などと主張できる余裕のある人は、、そう居ません。

対して、健康は経済力に関係なく一人ひとりが一生かかわらざるを得ない重大な問題ですが、経済優先の陰で個人が気を付けていないと、維持することができないレベルにまで来ています。
日本では企業の営利活動が優先されるため「科学的根拠に基づき、、」規制緩和が盛んに行われています。原因→結果が明確に証明しやすいものだけを危険と認定し、危険性のメカニズムがよくわからないものはグレー=安全と判断されます。
これのどこが科学的根拠に基づいているのかよくわかりませんが、結局のところ、影響が発現するまでジワジワと時間がかかり、症状がイロイロと多岐にわたるものほど、つまり生命の根幹にダメージを与えるものほど危険性が無視されるという、、控えめに言っても最悪な状況になっています。
初期症状の出にくい、肝臓、腎臓、循環器の疾患が年々増加しているのも、もしかしたら無関係ではないかもしれません。

そしてもし病気になった場合、お金、時間、快適さを失います。取り戻せる可能性があるのはお金だけで、失った時間と味わった苦痛は絶対に取り戻すことはできません。慢性腎臓病のように一生治らない病気だってあります。お金も大事かもしれませんが、健康でなければ稼ぐこともできません。
病気にならないために健康を目指そうにも、健康リテラシーが高くなければ、健康訴求のパッケージに釣られて、体に悪い加工食品を食べて、かえって病気のリスクを高めてしまうことも多いと思います。
例えば減塩食品は塩味を補完するために食品添加物がたくさん使われていたり、ゼロカロリーを謳って発がん性のある人工甘味料が使われていたり、野菜不足解消のために野菜ジュースを飲んでも食物繊維は補給できず、入っているのは添加物や糖分ばかり、、、。スーパーに行けば大量に売られているので、良く釣れる「エサ」なのだと思います。

そもそも加工食品を買わないことが一番健康的なので、私は健康訴求があろうなかろうが極力避けています、ヨーグルトもやめました。
プロバイオティクスを期待してヨーグルトを食べても、その菌のほとんどが大腸に行くまでに死んでしまい、その死骸が悪玉菌の餌になってしまうようですし、生きて腸まで届いても定着することはなく毎日摂り続けなければなりません。とても上手い商売だと思います。
また、朝にヨーグルトを食べる方も多いと思いますが、朝は内臓の温度も低いので冷たいものを食べることも良くありません。
なので、プレバイオティクスを意識して水溶性食物繊維豊富なモズクを食べるようにしました。この数年おなかの調子が微妙、、という日が0になりました。これは、小麦、白米、砂糖、加工食品をほとんど摂らなくなったことも関係していると思うので、ヨーグルトだけが悪者なわけではないと思いますが、、。
納豆に使われる国産大豆でもプレハーベストといって、グリホサート系除草剤で枯らしてから収穫する地域もあるので、有機納豆を買っていますが、付属のたれやからしにはグリホサート系除草剤をいくらかけても枯れない遺伝子組み換えコーンから作った異性化糖が使われているので、捨ててしまっています、残念過ぎです。私は醤油で十分ですが、醤油だけでは物足りない方はニボシを一緒に食べると出汁感も出てカルシウムの補給にもなるので、異性化糖を取らないで済むことも考えれば一石三鳥です。その上イワシは養殖しないので酸化防止剤不使用を選べばオーガニック食材です。
私の話はともかく、本当の意味で経済のことを考えるなら、健康はもっとも重要な投資です。
YOUTUBEの地震研究家の方が動画でよく言っていますが、自分の体は最大の防災アイテムです。いざという時に動ける体でなければ災害も乗り越えられませんし、大切な人を守ることもできません。

しかし農薬の規制緩和だけ見てもわかるように、いまの日本経済は目先の利益のために、国民の健康や暮らしを犠牲にして成り立っている状況です。
規制緩和で農薬メーカーや化学メーカーが儲かるだけではありません。食の安全性が脅かされれば、体調が微妙、、、な人が増えてサプリメントや医薬品業界が儲かったり、健康を損ねて仕事が続けられず困窮した人が増えるほど、ブラックな労働環境が許容されます。お金のためにどんなことでもしなければならない人が増えれば、更に生存競争が激化して労働力の逆オークション状態になり、低賃金かつ過酷な労働条件でもNOの言えない労働者が増えていきます。
NOの言えない労働者が増えて喜ぶのは派遣会社とその労働者を「材料費」として仕入れる大企業、、、、の株主様です。いえ、以前バナナの記事でご紹介したように、通貨格差や安い賃金で過酷な労働を強いられる他国のNOの言えない労働者のおかげで日々の生活を送っている私たち日本人全てに責任があることも認識しなければなりません。
そして、話は労働だけに終わりません。闇バイトや窃盗など犯罪に走らざるを得ない人も増えるので、警備会社や防犯関連企業も儲かります。
治安が悪くなれば、商業施設や空港などでも最新のセンサーが設置され、電子機械メーカーも儲かります。もちろん保険会社も儲かります。

もし、あなたがそういった企業の株で儲かって、旅に出たら、バスの運転手が過労死寸前だったり、電車の運転手が厳しいペナルティーを恐れて注意力が散漫になり大事故を起こしてしまうかもしれません。外食をすれば、安くて美味しいことが優先されるため産地偽装や甘い基準値で安全とは言えない食事を摂ることになるかもしれません。精神的に参ってしまった人は、煽り運転をしたり、キレて通り魔事件など起こし、あなたの日常生活が脅かされるかもしれません。

結局、経済を優先し生存競争が激化すれば社会は地盤沈下し、ご自身の身の安全まで危うくなってしまいます。自分には関係ないと言っていられません。
確かに経済はとてもよく回転しますが、こんな社会を豊かだとは言えません。

貧困、孤独、病気、生きにくさを感じる人が増えるほど生活環境、労働環境は悪くなり、当然そのツケは自然環境にも回って海も山も破壊される、それで経済が回り株価やGDPが上がるような、、、
つまり、本来社会を豊かにするための経済というものが、逆に社会を犠牲にすることで発展する、、という矛盾した状態を私は経済汚染と名づけました。

もちろん規制緩和だけに限らず、抑止力という平和を高く売りつける国も、売りつけられる国も、、地政学リスクが高まるほど儲かるので、かなり汚染が進んでいると言えます。
このほど、三菱重工、三菱電機の武器輸出の話が出てきており、日本消費者連盟ははがきアクションと不買運動を呼び掛けています。まだまだ日本の経済汚染は悪化の一途をたどっているようです。
空調、電池、掃除機、テレビ、炊飯器をもし購入される方はメーカーは要チェックです。私も買うなら三菱は避けたいと思います。三菱重工は原発メーカーでもあります。もし賛同していただける方いらっしゃいましたら、是非一緒にはがきを送ったり、不買いたしましょう。

2023年まとめ からは話が反れてしまいましたが、今後は私たちも農薬など化学物質の危険性や甘い基準値について、伝え方や行動をいろいろ考えていかなければならない1年だったと感じました。
噴火や地震も起きていますし、経済格差も拡大しています。社会の地盤沈下も激化しそうです、自身の身の安全や健康にも一層気を使っていかなければと思います。

今後は
土木事務所に違反の報告と散布の中止の要請だけでは止められないようなので、営農支援課、または病害虫防除技術センターに違反散布の指導と除草剤の散布の見直しを求める必要があります。
法律面では、団体を作り、緩い関係で良いので他団体と協力し、そのうちまた除草剤がテレビを賑わすような時までじっくり取り組む必要があると思います。

何度も書いていますが、営農支援課、病害虫防除技術センターは県により指定された農薬に関する相談場所で、行政から個人まで違反散布に対する指導の要請や農薬による体調不良やトラブルなど相談できます。
連絡の際は、丸投げで終わってしまうこともありますので必ずその後どうなったのか?指導が入ったのか?指導の内容などを折り返し連絡してもらえるよう要請しましょう。
農林水産部営農支援課  098ー866ー2280
病害虫防除技術センター 098ー886ー3880
ちょっと似ているので、電話番号のお間違えの無いようお願いいたします。



参考

書籍
『知ってほしい食品添加物のこと』 日本消費者連盟ブックレット 原英二

『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』 東洋経済新報社 安部 司
 
『食べものが劣化する日本』 食べもの通信社 安田節子

『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』 光文社新書 桐村 里紗

『反貧困「すべり台社会」からの脱出』 岩波新書 湯浅誠


Webサイト
各都道府県の農薬の相談窓口
https://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_tekisei/jutakuti/attach/pdf/index-1.pdf

YOUTUBE みんなのニュース2
地震研究科レッサーさんのチャンネルです
https://www.youtube.com/channel/UCVqh4QpfEmRuVufvIEK7DiA/join

日本消費者連盟
【はがきアクション】三菱重工と三菱電機は武器製造や武器輸出から撤退を
https://nishoren.net/flash/19607

過去記事
バナナの残留農薬
https://josouzaigoenryokudasai.ti-da.net/e11675329.html



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